家電メーカーの三菱から1枚ずつしか焼けないトースターが発売されています。
「パンを焼く」トースターなのに、その値段は3万円!
でも売れてます!
そこには現代の「コト」を売るモノづくりがありました。一体どんな商品なんでしょう?
三菱電機が2019年3月20日に発表した三菱ブレッドオーブンTO-ST1。
これまでのトースターとは大きく異なり、“サクサクなのにやわらかい”新食感の焼き上がりを実現したようです。
本記事では商品そのものの良し悪しを語るのではなく、商品の告知方法や在り方を考えるので詳細な商品説明は割愛させて頂きます。
コトを売るモノづくりとは?
このトースターが売っているのは、「高価なブレッドトースター」ではなく「最高に美味しい食パンの焼き方」です。
モノを売っているんですが、実は「美味しいパンの焼き方」というコト・体験を売っているんです!
その為にはブレッドトースターTO-ST1が必要不可欠であるという宣伝文句です。
他にも似た事例があります
同じような事例として「日本一のレモンサワー」があります。
abemaTVで放送されている「西野コンサル」の中で奄美大島の焼酎製造元が「もっと売りたい」と相談した時に、その焼酎(まんこい)でレモンサワーを作ると美味しいというのがヒントになってました。
結果、その番組内では、「日本一美味しいレモンサワー」→そのために「まんこい」が必要不可欠→レシピをネットに公開→ネットで拡散!
が答えとなり、実際にネットではかなり拡散されています。
まさに「まんこい」という焼酎がバカ売れしたのではなく、「日本一のレモンサワー」がバズり、結果として「まんこい」が売れたという構図になりました。
今回も同じで人々の話題となるのは高価なトースターではなく、「美味しくトーストが焼ける」というコトになるのだと思います。
その為には三菱TO-ST1が必要で、その素晴らしいコトを体験することで大きな満足を得られるということになるのでしょう。
これからどういったモノが売れるのか?
色々なものが便利になっている世の中で、モノとしてヒット商品は生まれづらくなるでしょう。
モノが、いかにしてユーザーに利用され日常生活の中でコトとして落とし込まれることで必要不可欠なモノになると思います。
まとめ
モノに溢れている世の中において、消費者は喜びや満足などの「体験」を求めています。
「美味しいものが食べたい」
「美味しいものが飲みたい」
「便利な生活をしたい」
「生活が楽になりたい」
など欲望は人それぞれですが、それらを解決・満足させてくれることを求めています。
商品を売るのではなく、その商品を利用することで消費者にとって何がプラスとなるのかをしっかり伝えなければ「売れる商品」にはなれません。